かつて、ギブソンのチェットアトキンスモデルやゴダンギターの様な楽器を、ミュージシャンはよく”HANNAMA(半生)”と言いました。それらは通常のエレキギターでもなく、エレアコと呼ばれながら、中途半端な位置に属していました。バンドアンサンブル、ライン撮り等の多様性に答えるべく誕生した、マルチプルなギターがSE01です。伴奏のコード演奏に多彩なトーンを演出し、さらにエフェクター乗りも良くリードギターにも変幻自在に答えてくれます。
ギターリストからボーカルのフロントマンにもうれしい音楽ツールの1本として提案できる新しい楽器です。
ミュージシャンの為の新しい提案
このギターは2016年9月のパラシュートツアーの時に、故松原正樹氏が使用してデビューしたモデルです。
生前から、ステージ上での操作性や他の楽器との融合性等々を話し合いながら開発を続けていたモデルです。
それらが、完成してツアーで使用した後に、松原氏が残したコメントを掲載いたします。
MDの新しいナイロン弦のギターの特筆するべき点は、ピックアップと一体化したブリッジです。これによりオクターブピッチや弦高の調整がエレキギターのごとくにできます。今までのエレアコなどで高音部のピッチや弦高の問題で悩んでいた人には朗報でしょう。ピックアップの音色は癖のない素直な音で、ロー、ミッド、トレブルの3個のトーンコントロールができるのでライブやレコーディングでかなりの対応ができると思います。エレキギターに近い形状によりライブでのハウリングも気にせずに、エレキからの持ち替えもスムーズに、またモニタリングもしやすいでしょう。
従来のナイロン弦のエレアコという観点ではなく思い切ったエフェクト処理にも向く楽器と言えそうです。 – 松原正樹
このギターの可能性は計り知れない。成川正憲 with SE01/N
アコースティックギターの音を再現するためのエレアコでは無く、ピエゾのマイクでどれだけいい音が生まれるかをエレキから追求したギター。そのためエレキギターの方には何の抵抗も無く受け入れられるでしょう。
特徴としては、弦の振動を拾いやすくするための独立したピックアップ、そのためオクターブ調整、弦高調整が可能に。イコライザーは、トレブル、ミドル、ベースのそれぞれの美味しい周波数帯が設定されているのでギタリストの痒い所に手が届く納得のいく細かい調整まで出来ます。しかも、ナイロン弦でもスチール弦でもエレキ弦でもOK。 どの弦でもその特性を充分に引き出してくれるスペックなので、今迄に無いオリジナリティな音をクリエイト出来ます。あと、ゼロフレットを取り入れているので、音の伸びが良いトータル的にしっかり良い音が出てるので、弾き手の音色が引き出され、結果あなた色に染まるギターになるでしょう。
木の材質によってかなりの変化があるので今後の進化も楽しみなギターです。 – 成川正憲
新感覚のギターサウンドが作れる。 S.L.T 西村智彦 with SE01/E
元々ギターを弾き始めたのがエレキギターからで、アコギを弾き始めたのはデビューして数年経ってからなんです。プロとして27年弱になりますが未だにアコギの弦のテンションはキツい。レコーディングとかはまだ良いのですが、アコースティックライブをフルでやると確実に指が痛くなりヘタすればボロボロになります。アコギにエレキ弦を張って試したことがありますが音はスカスカで話にならず、またエレキ弦を張ってもOKなエレアコもありますが,ある程度の太い弦じゃないと音がスカスカになります。ところがこのギターはエレキに張っているライトゲージ(0.09〜0.42)を張ってもしっかりした音が鳴ります。弾き心地がエレキそのものなのでライブでエレキからアコギに持ち替える時の違和感がなく、無駄な力を入れず楽に弾けます。また自分は極端に弦高が低い。そんな低い弦高のアコギなんて滅多に出会えませんし、環境によってちょっとしたネックの反り等で少しでも弦高が変わることにすぐ反応してしまう自分にとって弦高調整が自在いうのは本当にありがたいです。もちろん音は手元の3バンドEQによって自在だしエフェクター等との組み合わせによっては新感覚のギターサウンドが作れるんじゃないかなと思っています。最後に僕の師匠、松つあん(松原正樹氏)が開発に携ったこのギターを大切に弾かせて頂きます。