これまでに5度のグラミー受賞を誇る現代最高峰のベーシスト、ヴィクター・ウッテン氏が、デニス・チェンバースとボブ・フランチェスチーニによるトリオアルバム「Trypnotyx」をリリース。そして今年2月15日、ビルボード東京にてこの最強トリオのライブが開催されました。このライブ直前の僅かな時間を特別に頂き、彼が愛用しているPURE BLUESの魅力を聞くことに成功。その貴重なインタビューをお届けします。




“PURE BLUESをツアーで試した時、これこそ僕が探していた弦だ!と確信したんだ。”






キクタニ(以下K):お忙しい中、貴重なお時間を頂きありがとうございます!今回の公演はデニスとボブとのトリオという強力なトリオライブとなりますが今の心境はいかがですか?


Victor(以下V):本番が楽しみでしょうがないさ!ドラムのデニスとボブという最高のパートナーとコラボができるからね。また日本で公演することができてホント嬉しい。

K:そんな中、DRstringsを使うようになったきっかけを教えてください。


V:DRstringsのMarkと知り合ったことをきっかけにDR弦を使い始めたんだけど、Markはもちろん、その他のメンバーもみんな人柄が良くてDRがすごい好きになったんだ。そこからいろんなDR弦を使用してきたんだけど、ある日Markから貰ったPURE BLUESをツアーで試した時、これこそ僕が探していた弦だ!と確信したんだ。

K:なるほど、そしてそこから新しく独自のSignature Modelが生まれたのですね?


V:いや、僕は新しい弦を開発することはあまり好きではなく、あくまでPURE BLUESの音や品質が好きで使ってる。PURE BLUESの素晴らしさをそのまま活かし、更に僕のプレイに適応できる仕様にするために、ゲージを細くした弦がSignature Model、簡単にまとめるとPURE BLUESが持つ性質と僕のプレイ概念をミックスしたものがPURE BLUES Signatureなんだ。




“このPURE BLUESは僕が求める多彩な表現を見事に応えてくれるんだ!”


K:そのPURE BLUESとその他の弦とどのような点に違いがありますか?

V:抜群な耐久性と多彩な音の表現だね。僕はハードなプレイを表現することが度々あるから、昔はいろんなDR弦を試す度に壊し続けてきた。そこでMarkに僕のプレイに最適な弦はあるか相談してみたら、PURE BLUESをMARKから貰い、試しにその弦でツアーをしてみたんだけど、これが壊れないことに当時は本当に驚いたよ。これ以来、耐久性を気にせず思う存分プレイしているんだ。


K:このPURE BLUESとあなたのベースと組み合わせてプレイする際、どんなサウンド造りに拘ってますか?

V:僕はベースを使って様々なサウンドを表現している、時には伴奏、時にはリズム、時にはパーカッシブ、時にはメロディーなど、常にあらゆるポジションに立って多種多彩なサウンド表現に拘ってプレイしている。さっき耐久性のことを話したけど、音色に関してもこのPURE BLUESは僕が求める多彩な表現を見事に応えてくれるんだ!





“「自分だけが表現できるサウンド」を出せば、世界は必ず君を必要とするよ!!


K:このPURE BLUES Signature Modelは他のベース弦よりもゲージが細めなのに、なぜ太くて深みのあるサウンドからエッジのあるサウンドまでサウンドレンジが広いのですか?それはあなたの技術ですか?それともPA機材をうまく使いこなしているのですか?

V:あなたの言うことは決して間違ってはいない。楽器、弦、技術、PAといった機材や技術はもちろん大事だけど、重要なのは「私」を表現することなんだ。人はそれぞれ人間性、性格、個性がある以上、その人にしか表現できないサウンドが必ずある。今回のライブも良い機材や超絶的な技術を持ってるだけではあのサウンドを出すことができない。「私はVictor Wooten」を表現して初めてあのサウンドが出来上がるんだ。

K:最後にあなたのようなベーシストを目指している日本のファンの方にメッセージをお願いします。


V:音楽ライフを思いっきりエンジョイして、自分だけが表現できる最高のサウンドを追究しよう!ベース界には僕以外にもマーカス・ミラーやスタンリー・クラークがいるが、この世界はベース好きのみんなのサウンドも不可欠なんだ。僕でもない、マーカスでもない、スタンリーでもない、その他のプロベーシストのサウンドに似つかない、「自分だけが表現できるサウンド」を出せば、世界は必ず君を必要とするよ!!

K:今日はお忙しい中、本当にありがとうございました!!!



Victor Wooten プロフィール

使用弦:PURE BLUES Signature
使用ベース:Fodera Ying-Yang Deluxe
3歳からベースを始め、5歳からプロとして活動。90年初頭に始動したベラ・フレックが率いるジャムバンドの“フレックトーンズ”の一員となる。ソロ・アルバムも定期的に制作し、これまでに5度のグラミーを受賞。

Victor Wooten 公式サイト
https://www.victorwooten.com/